オブジェクト指向の寿司

オブジェクト指向の寿司 – メディアデザイン実習J(この記事は「オブジェクト指向」の概念を理解し始めた学生さん向けに書かれています)

 

本学の森岡教授の多岐にわたる研究テーマのひとつに「いかに少ない種類の食材でバラエティに飛んだランチメニューを提供するか」というトピックがあります。

食材の種類が少なければ少ないほど、カフェにおける利益ロスは減ります。通常、食材を絞れば、結果として出来上がるメニュー自体もラインナップに乏しくなります。

しかし森岡教授は、いくつかのカフェでは限られた食材・限られた調理スキルでも非常にバラエティ豊かなランチメニューを提供することに成功していることに気づいたと言います。

なかなか興味深い話ですね。

 

さて、この話を手がかりにして、オブジェクト指向について説明してみたいと思います。

以下の図に示した寿司は、スシローという有名な回転寿司チェーンにおける実際のメニューの一部です。

OOS

ここで見られるのも、先ほどのカフェと同様の考え方です。

限られた寿司ネタで、メニューのバリエーションを増やす努力が垣間見られます。
鮮度が落ちてしまった寿司ネタでも、一手間加えて、鮮度の求められにくいメニューに変化させて新たなメニューとして提供することが可能です。
これにより、食材のロスが減り、メニューはラインナップ豊かになり、「鮮度」以外の価値を持つ寿司の可能性を顧客に提案できるのです。

 

このメニューのどこがオブジェクト指向なのか?

例えば、「焼とろサーモン」は、「サーモン」クラスを継承した子クラスです。

「焼とろサーモン」クラスには“焼き”という独自のメソッドや、”大根おろしのさっぱり感”といった独自のプロパティ拡張されています。

「サーモン」クラスの味覚を「焼とろサーモン」クラスはオーバーライドしているのです。

そして、「焼とろサーモン」クラスは決して「まぐろ」クラスを継承してはいません。

「サーモン」クラスの濃厚でまったりとした脂っこい味を継承し活用するように「焼とろサーモン」クラスは設計されています。

 

いかがでしょうか?

この図を連想することで、オブジェクト指向のイメージは輪郭が少しハッキリ見えてこないでしょうか。

飲食店のメニューを考案することは、プログラミング時にクラスを設計することに似ています

 

ところで、実際には食品衛生法などがありますから、おそらく一度レーンに流した回転寿司を一定時間後に回収して別のメニューとして提供する、ということは行われていないでしょう。でも、原理的には十分可能ですし、バリエーション豊かなメニューを構成するにはこのオブジェクト指向的に考えられたスシローのメニュー(クラス設計)は優れていると思います。

 

Have fun!(^ω^)




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